■目次■
◇「情報Ⅰ」は暗記科目ではない!
2025 年度の大学入学共通テスト(以下,共通テスト)から新たに追加された「情報Ⅰ」は,暗記科目ではありません。得た知識を土台として,自ら考察し,問題を解決する力が,入試のみならず将来の社会でも求められています。
大学入試センターが公表した共通テスト「情報Ⅰ」の問題作成方針には,「問題の発見・解決に向けて考察する力を問う問題も含めて検討する」と明記されています。
実際,これまでの本試験・追試験・試作問題を通じて,用語の意味を直接問うような問題はほとんど見られません。その場で与えられた状況を読み取り,筋道を立てて考察する力,すなわち論理的思考力が強く求められています。
本書では,共通テストで効率的に高得点を目指すため,以下の3 点を重視して構成しています。
① 分野別配点に沿った演習
2025 年度の本試験,追試験,および試作問題(2022 年11 月発表)の各章の
配点は次のようになっています。

いずれの試験においても,「第Ⅲ章(コンピュータとプログラミング)」「第Ⅳ章(情報通信ネットワークとデータの活用)」の出題割合が約8 割と非常に高くなっています。本書では,大学入試センターが発表した問題を徹底的に分析し,各分野の配点割合に基づいて問題構成を行いました。特に配点比率の高いプログラミングやデータの活用の分野には重点的に紙面を割き,頻出テーマを段階的に学べるようにしました。これにより,限られた学習時間でも効率よく得点力を伸ばせるよう構成しています。
②多くの教科書に掲載された用語に絞った演習と論理的思考力の育成
2024 年現在,「情報Ⅰ」の検定教科書は13 種類存在しますが,多くの教科書に共通して掲載されている語句は限られています。
麗澤大学国際学部 准教授 中園長新氏の調査によれば 「10 種以上の教科書に収録されている語句数に着目しても,その数は100 であり,全体の5.5 %にすぎないことが確認された」 と報告されています(注1)。
このため,共通テストでは特定の教科書の利用者が不利にならないよう,多くの場合,語句の意味が問題文中で示されたうえで考察を求める形式となっています。ただし,多くの教科書に共通して掲載されている語句については,意味が与えられないまま出題される傾向があるため,重要用語の体系的な理解が欠かせません。
情報処理学会・情報入試委員会は,検定済教科書すべての索引から用語を抽出し,それぞれの用語がどの教科書に掲載されているかなどをリスト化した 「情報科全教科書用語リスト」 を公開しました(注2)。
本書では,この用語リストを活用し,意味が与えられずに出題される可能性が高い語句を厳選しています。多くの教科書に掲載されている重要用語に絞ることで,知識の習得に要する時間を抑えながら,論理的思考力を養える問題構成とし,限られた学習時間で効率的に対策できるよう工夫しています。
③ プログラミング問題は動画で効率的に理解
プログラミングの問題は,コードの意味を文字だけで追うのではなく,問題文と照らし合わせながら「動き」として理解することが重要です。
本書では,プログラミングの応用問題に対応した動画解説を用意し,実際の動作を視覚的に確認できるようにしています。紙面では伝えきれない変数の変化や繰り返し処理の流れを,動画を通して直感的に理解できます。

「情報Ⅰ」の問題は,解き方の筋道を論理的に考えれば正解にたどり着ける設計になっています。ただし,そのためには「自力で考える」訓練が必要です。本書は,1 問1 答形式にすることで,キーワードや論点を明確にし,効率よく論理的思考力を育てられるよう工夫しています。
右側の解答・解説ページはすぐに見ずに,まずは自分の頭でじっくり考えてみることをおすすめします。また,解説を読むことで「なぜそのように考えるのか」が理解できるようになり,初見の問題にも対応できる力が自然と身についていきます。
本書を最大限に活用し,共通テストで高得点を獲得して志望校合格をつかみ取りましょう。では始めましょう!
(注1) 中園長新,高等学校『情報Ⅰ』教科書の索引に掲載された語句の傾向,CIEC 第18 回PCC 全国大会講演論文集,pp.77-80, CIEC.
https://conference.ciec.or.jp/pdf/2022pcc/pcc077.pdf
(注2) 情報処理学会 情報入試委員会,情報科全教科書用語リスト,情報処理学会,https://sites.google.com/a.ipsj.or.jp/ipsjjn/wordlist(2025 年5 月21 日アクセス)
大学入学共通テスト 情報Iの点数が面白いほどとれる一問一答amzn.to1,540円(2025年09月13日 23:46時点 詳しくはこちら)Amazon.co.jpで購入する
大学入学共通テスト 情報Iの点数が面白いほどとれる一問一答
駿台予備学校 情報科講師 植垣新一 著
株式会社 KADOKAWA
※この記事は書籍の「はじめに」を書き写したものです。
共通テストこそ,一問一答が重要!
共通テスト「情報Ⅰ」対策で重要なこと
共通テスト「情報Ⅰ」では,問題文中に提示される情報や定義を基に,知識を活用し,論理的に答えを導くことが重視されており,単なる用語の暗記では高得点は望めません。ただし,多くの教科書に共通して掲載されている用語については,意味が問題文中で与えられずに出題される傾向があるため,あらかじめ理解と共に暗記しておくことが有利に働きます。
したがって,用語については多くの教科書に掲載されているものに絞り,体系的に整理して学習することが効果的です。そのうえで,配点割合の高い「プログラミング」や「データの活用」といった分野を中心に,論理的思考力を養うことに多くの時間を割くことが共通テスト対策の鍵となります。
本書に盛り込まれている内容
本書は,実際の大学入試センターが過去に発表した問題を徹底分析し一問一答形式のオリジナル問題を提供しています。用語の意味が与えられずに出題される可能性が高いもの( 多くの教科書に掲載されている用語) は,ほぼ網羅できています。
また,試験で特に必要となる論理的思考力を鍛える構成とし,一問一答形式で効率的に学習することができます。応用的なプログラミング問題に関しては,処理の流れを可視化する動画解説も取り入れていますので,あわせて活用することで効率的に学習を進めることができます。
共通テストと本書
本書は,共通テスト「情報Ⅰ」で高得点を狙うための,必要な知識と論理的思考力を効率よく養うことを目的とした問題集です。過去問の傾向から,配点割合が非常に高いプログラミングやデータの活用の分野は,得意分野にできれば大きな得点源となるため,本書では多様なパターンを取り上げています。一問一答形式で取り組むことで,自ら考える力を伸ばし,複雑な問題にも対応できる実戦力を身につけることができるでしょう。大学入学共通テスト 情報Iの点数が面白いほどとれる一問一答amzn.to1,540円(2025年09月13日 23:46時点 詳しくはこちら)Amazon.co.jpで購入する
大学入学共通テスト 情報Iの点数が面白いほどとれる一問一答
駿台予備学校 情報科講師 植垣新一 著
株式会社 KADOKAWA


コメント